NPOとは
Non-Profit Organizationの略称ですが、行政や企業から独立して、社会貢献や公益活動に取り組む「民間非営利組織」のことです。
「非営利」というのは、利益をあげてはいけないのではなく、あげた利益は関係者に分配しない(企業であれば株主に配当)というところにポイントがあります。
その組織が社会に対し明確なビジョン(未来像)・ミッション(使命)を持って有効・有益な活動をしているかどうかが問われます。
NPOの存在意義について
地域社会には様々な課題が起こります。その地域の人たちが中心になって取り組まなければ、地域は良くなりません。
NPOは行政や企業の活動を直接補完することを目的とするものではありません。
地域の人たちが必要とする公共的な財・サービスのすべてを政府(地方を含む)や企業が供給している訳ではなく、また、できるものでもありません。地域社会をよくしていこうというものであり、必要に応じて行政や企業とも協働をします。
悩ましいのは、中央と地方の財政危機の中で、行政が市民の主体的な活動を尊重するのではなく、安上がりの下請けとして利用しようという思惑がかいま見られることです。
ボランティア(活動)とNPOとの違い
以前から様々なボランティア活動がありましたが、一躍脚光を浴びたのは1995年の阪神・淡路大震災に際してでした。
その後98年に「特定非営利活動促進法」いわゆるNPO法が制定され、2001年は国連の「ボランティア国際年」でした。
ボランティアは、一般的に「自発的な意思に基づいて社会貢献活動を行うこと」といわれ、どちらかといえば無償ととらえられています。
ボランティア・グループやボランティア団体も個人の「自発性」がベースであり、NPOと同様のものもありますが、ボランティアは独自の存在意義、領域を持っています。
これに対しNPOは、ボランティアの活動と共通する部分もありますが、「個人の自発性」は必ずしも前提とならず、組織に関わる概念です。
NPOが一定の財・サービスを組織的に継続して提供するには、スタッフ(専従・有償の場合が多い)が中心となって活動をマネジメントしていく必要があり、その際、ボランティア(団体)からの支援・協力が欠かせません。
NGOとNPOとの違い
NGOはNon-Governmental Organizationの略称で、「非政府組織」のことです。
NPOということばよりも早くから使われており、NPOと異なる訳ではなく、組織形態も同じようなものです。
「非政府性」と「非営利性」のどちらを強調したいかによって使い分けています。
また、NGOの活動は国際協力の分野に多く見られますが、狭い意味では国連の経済社会理事会と協議関係をもつ団体として指定されたものに限る場合があります。
NPO法人化のメリットについて
個々のNPOはまだまだ力量不足です。NPOとして組織的に、継続的に活動を続けるには、社会的な存在として信用を得るため、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人(NPO法人)など何らかの法人格を取得した方が良いといえます。
いずれを選ぶかはその組織のミッションによりますが、いわゆるNPO法人は簡便な手続きで得られます。
法人格の取得により社会的責任がより大きくなり、情報公開、適正な会計処理、説明責任など義務も伴います。
「NPOが日本の経済社会に一定の地歩を築くためには、税制などの制度改革とNPO自体の自助努力の両方が必要」と言われています。
NPOの将来について
NPO活動は難しいことではありません。「自分なら何ができるか?何をしたいか?」を考えてボランティアあるいはNPO活動の現場を訪ねてみることもできます。
どんなことにも苦労がありますが、自分も楽しめるものでなければ長続きしません。自分でNPOを立ち上げてもいいのです。
今や、NPOは黎明期を脱し、2000年の介護保険制度の実施以降、事業型NPOも増え、更にはコミュニティ・ビジネス、ソーシャル・ビジネスも広がりつつあります。
NPOは、規模・構造・活動内容など多種多様であり、今後更に、新しい社会の受け皿として期待が高まっています。
全体としてはNPOは力をつけつつあります。地域のことは地域で決めてやっていくという地域主権の進展につれて、NPOの活動の場は広がっていきます。
新しい公共を担う市民セクターとしてのNPO、NPOと共に力をつけていく市民活動が地域をよくしていくことが望まれます。
現に、事業型NPOを立ち上げたり、就職したいという若者が増えています。
NPOセンターの役割について
個々のNPOの活動領域は幅広く、組織内容も千差万別ですが、多くはヒト・モノ・カネ・情報・拠点などで苦労しています。
それらのNPOが力量をつけていくには、NPO同士をつないだり、支援していくNPOも必要となります。名称は色々ですが、全国で現在約200のNPO支援センターがあります。
民間で設立したもの、社会福祉協議会が設立したもの、行政が設立したものなど設立経緯の違いがあっても、概ねネットワーク、調査研究、アドボカシー(政策提言)の大きく3つの機能を掲げています。
このほか、助成財団など特定した機能をもつセンターもあります。どこに重点を置くかは地域の事情によります。
奈良県内には様々なボランティア活動、市民活動がみられますが、まだまだ個別の「点」の存在だと思います。
奈良NPOセンターは、当面「点」を増やし、点から線へ、線から面へとつなぎ、ソーシャル・ビジネスなどへの支援を含め、NPOとしての力を高めていくことに重点を置いた活動を考えています。
自分でNPOを訪ね、話を聞き、実地に見ることが大事ですが、手に入れやすくコンパクトな数冊を参考に紹介します。
- 『ならボランティアガイドブック』奈良県 2010年
- 『知っておきたいNPOのこと(増補編)』日本NPOセンター 2009年
- 『ボランティア・NPO用語辞典』(社福)大阪ボランティア協会 2004年
- 『これからのSR(社会的責任)』社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク 2010年
- 『ソーシャル・ビジネス革命』(ムハマド・ユヌス著)早川書房 2010年
以上 文責 室雅博(奈良NPOセンター監事)
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また、奈良NPOセンター事務所には様々な書籍やパンフレットなど、NPOに関する情報が集まっております。
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