| 団体名 |
奈良中国帰国者支援交流会
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| テーマ |
中国残留孤児による自叙伝集の発行
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1.事業実績の概要
(1) 事業の目的
- 戦争被害による残留孤児の苦難の人生を活字し、世間の目にふれることによる二度 と不幸な出来事を防止する。
- 高齢化する残留孤児自身についても人生を統括し、今後どう生きていくか考える機会を持つ。
- 残留孤児を支援する当ボランティア団体においても彼等の生き様を追うことにより一層の理解を図る。こういう目的で、19年度の重点施策として取り組んだ。
(2) 自叙伝集の構成
全頁150頁から構成されている。主題は「遠かった祖国への道」
- 代表者あいさつ 中国領事館総領事、専門的立場からの奈良教育大田淵教授の寄 稿、本稿(29名分の原稿)、地図(満州国全図)、残留孤児に関する年代別歴史的経過、編集に到る道のり、編集後記からなっている。
なお29名分の原稿の内訳は次の通りである。
生存者31名のうち、原稿提出は23名(原稿未提出8名は所在不明、外国在住、高齢等による拒否であった。)
残り6名は亡くなられた本人が1名、親族等の提出が5名であった。
(3) 発行部数・配付先
750部発行で配付先は、行政(県・市町村)、議会(県選出国会議員、県議会各政党)、教育機関(大学、高校、中学校、図書館)、地域コミュニティ(自治会、民生委員)、報道機関、残留孤児関係団体、執筆者、助成団体等であった。行政の代表として県知事(急用により副知事代行)、奈良市長に対し残留孤児一同から寄贈を行った。
(4) 問題点
- 残留孤児本人の本年度発行の趣旨の意識の差、文章力・記憶の鮮明度の違いにより中身、ボリュームにおいて格差がみられた。
(希望者でなく全員を対象としたのでやむを得ない面もあった。)
- 印刷業者に原稿を多渡す前作業(パソコン処理、写真貼りつけ)を全て当交流会メンバーが行い、不慣れな作業の為、想像以上の時間を費やした。
2.事業の成果
- 残留孤児の生活に影響を及ぼすと思われる対象には全て配布することが出来、彼らへの理解、社会との交流が期待できる。
- 残留孤児において自分史を書き上げ他人の目に触れることにより一定の総括ができ たこと。この事業を推進する過程においても2名が亡くなり、早期に仕上げなければならないことが義務づけられていたので、なんとか2月中に発行出来てよかった。
- 2008年から給付金制度、生活支援プログラムが施行されるが、行政の関心も高まったので円滑な実施が期待できる。→県、市からも意見を求められており、インパクトがあった。
- 聞き取り、原稿の書上げ等を通してメンバーと残留孤児の結束が強まり、又、メンバーの意識理解も深まった。
メンバーの自覚達成域の向上を図ることができた。
- 国家賠償請求訴訟取り下げに伴う政府新支援策の実施と軌を一にして、発刊が出来タイミングがよかった。
3.今後の展望
- 行政、議会、地域等、残留孤児の生活に影響を及ぼす部署に対し、直接交付の上、理解を要請したところであるが、更に、フォローし、永続的な支援関係を築く必要がある。
- 学校に対しては、各校長に対し「本冊子の活用法及び残留孤児本人による体験談の実施」と文書にて依頼したところであるが、生徒に対し直接話しかけることによる戦争の防止、人権啓発を行う機会があれば発行の価値が一層高まる事になる。
- 5月20日桜井市三輪小学校において開催された奈良県外国人教育研究会総会(参加対象:保育園、幼稚園、小・中・高等学校職員、関係団体等3名程度参加)におい
て「記念講演」のテーマ中、帰国者の自叙伝の朗読、その他帰国者のパフォーマンスを行い参加者への意識付けができたので、これを特に帰国者が在住する学校での
活用が課題である。
- 奈良市からも帰国者のニーズを知りたいとの要望があり、6月末に市と帰国者の意見交換を行い、経済上の問題以外の課題取組に期待している。
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