事業実績報告

団体名

NPO法人山野草の里づくりの会

テーマ

山野草の里づくり

1.事業実績の概要

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(1)動植物の生息環境の整備
  1. 山野草自生地の保護復旧

    スズラン、キンラン、ユウスゲなどの山野草自生地の保護・復旧を随時実施しました。復旧のためササユリ、ヤマユリなどの種を採取し、3、4月に撒きました。

  2. 放置山林、遊休農地の復旧

    地主より借り受けた放置山林約20aの復旧整備を実施しました。整備した広葉樹林は「子ども里山探検基地」として解放しております。

  3. クロガリ(山裾)、池・水路(小川)、湿地帯の復旧

    多くの山野草の生息環境でありますクロガリ(山裾)、池・水路(小川)、湿地帯の復旧活動として、必要な維持管理を随時実施しました。

(2)自然保護啓発
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  1. 花の宴(自然を楽しむ会)の開催

    里山の自然保護の必要性を訴えるための取り組みとして、自然に触れて楽しんでいただく花の宴(自然を楽しむ会)を2006年7月22日と10月21日、 2007年4月14日と6月24日に開催しました。

  2. 諸団体主催行事への参加

    行政や諸団体が主催する行事にも積極的に参加しました。7/22 なら森を育てる県民の集い(展示・大和郡山市)、7/29 奈良県環境フェアー(出展・ 大和高田市)、9/16日 そばピクニック(桜井市笠・展示)、10/29日桜井東人権文化祭(出展)、11/5日 桜井市ウオーキングフェスティバル(出展)、12/1~10桜井市人権展(展示)、12/2日~3奈良まちおこし結び会(出展・桜井市)、2/20~25里山シンポジウム(展示・奈良市)、4/22 アースデーSOUTH(出展・橿原市)、4/29~30 なら・遷都祭(クラフト)、4/30アースデー平城京(出展)、6/3 むし祭り(クラフト・橿原市)

  3. 自然教室の開催

    花の宴開催日に自然探索、クラフト教室、スケッチ教室などを実施し、9月9日日には自然観察ハイキングを、11月4日には藍染講習会を、10月21日と6月 24日にはそば打ち実演を実施しました。

  4. 小学生・幼児を対象とした教室の開催(キッズ自然体験)
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    キッズ自然体験を2006年7月22日と10月21日に実施しました。参加された保護者からは好評を得まして、継続的な実施を望む声も多く聞かせていただき ました。

(3)実態調査

管理上必要な動植物の実態調査を専門の先生に来ていただいて2006年7月18日と10月25日に実施しました。また、遊休農地の調査も行い、 所有者との協議にも入っています。

(4)復旧山林・農地の活用

復旧して管理している農地には無農薬野菜や赤いそば等の景観植物、藍などを栽培しそば打ち教室や藍染教室に活用しました。山林整備で 伐採した竹、木はクラフトに利用したり、竹を庇に利用したり活用しました。また、伐採した竹の多くを水田の暗渠排水用に農家の皆さんに提供しました。

(5)まちづくり

自然を活かしたまちづくりをめざして、山野草園を開放し、また赤いそばの時期には多くのマスメディアに紹介していただいたお陰で多くの観光客を 迎えることができました。まちづくりの一歩になったと思っています。

2.事業の成果

山野草の自生地の整備を継続的に実施してきました成果としては、スズラン、キンラン、ユウスゲなど株数の増加が顕著にみられました。スズランは近隣の天然記念物指定地と肩を並べる勢いで増加しており、今後の保護管理上の課題が生じています。

放置山林の整備は復旧で約20a、維持管理を約8a実施しました。今後の復旧林も「子ども里山探検基地」として解放し、子どもに開放していく予定です。遊休農地の復旧は新たに約30aの草刈りを行いましたが、貸借関係が成立せず新たな増加はありませんでした。

クロガリ(山裾)等の整備により、山野草群落(フデリンドウ、ササユリ、タツナミソウ、フタリシズカなど)の新たな発見や増加がありました。

自然保護啓発として4回実施しました花の宴(自然を楽しむ会)には、延べ約700人の参加がありました。6月の「蛍の夕べ」の参加者からは、自然の蛍に歓声が上がり、主催者として遣り甲斐を感じたところです。

諸団体主催行事へ積極的に参加しました。各所で好評を得るとともに、会の周知にも大きな成果が得られました。

多くの人々に自然に触れていただこうと、自然教室を花の宴やまた別の日に設定して開催しました。諸団体主催行事におきましても自然物クラフトを実施し多くの人々に自然物に触れていただきました。

幼児や小学生親子を対象にキッズ自然体験を実施しました。普段、山で遊ぶ機会の少ない子どもたちの手作りのアスレチックを楽しむ様子を見て、子どもの逞しさに感動されたお母さんの様子もみられました。保育所などの団体も受け入れ、山野草を楽しんだり、バッタを追いかけたり子どもたちの歓声が山にこだましていました。

動植物の変異を確認するための調査を行いました。植物調査では、調査範囲を拡大して奈良市(旧都祁村)の一部まで調査を実施しました。また、昨年復旧したため池に棲む動物の調査も実施しました。思いの外、多くの昆虫や両生類の生息が確認できました。

復旧山林は、散策に利用したり、子どもたちの自然教室の利用の要望もきています。復旧農地には無農薬野菜、赤いそば(高嶺ルビー)、花菖蒲などを栽培し、赤いそばは無料で公開しました。赤いそばの実は、粉にしてそば打ちを行い多くの皆さんに味わっていただきました。

地域の活性化を願って、まちづくり(村おこし)に寄与できればと自生植物の場と植栽部分を取り込んだ山野草園を整備し、一般に自然観察園として公開しました。赤いそばの時期の来訪者が多く、年間数千人の来訪者を迎えました。花の宴には地域の方が栽培された高原野菜を販売しましたが、会独自では手が回らず販売品の生産はできませんでした。今後の課題です。また、山野草の里のパンフレットを予定しておりましたが、新たに湿地ビオトープの計画を立てましたので、完成後そのビオトープを含めたパンフレットを作成する予定です。

多くの人々に里山の自然に触れていただき、自然保護の必要性を少しでも感じていただければとの願いで地域住民と都市住民が力を合わせて取り組みました。多くの山野草や昆虫の生息する里山は今、大きな危機を迎えています。一人でも多くの方が、里山に関心を持っていただくように、活動を続け行きたいと思っています。

3.今後の展望

地道に活動を続けてきた中で、活動に関心を持っていただく人々が増え、活動に新たに参加される方、研修に訪問される方が年々増加しています。

里山(中山間地域の人と動植物の共存で成り立っている地域)では、農林業の不振や若者の流出など様々な理由で過疎、高齢化が進み、過去の里山での人間も含めた動植物の生態系が壊れ続けています。里山に行政の光が当たらない現世に於いては、有志による保全しか道がない状況にあります。

この、里山保全の活動には人と資金が必要で、多くの地域では荒廃の状況を嘆きながらも活動に取り組めない状況にあります。

私たち、NPO法人山野草の里づくりの会では、幸いにも多くの支援者と助成金のお陰で活動が継続できてきました。特に、「なら・未来創造基金」は、使途を指定されない資金でしたので、カバーできなかった部分にも使用させていただき、助かりました。

今後は、活動地域の拡大、活動内容の充実を図り、里山保全のモデル地区として発信すべく取り組みたいと思っております。

奈良県でも里山は多くの面積を占めていると思います。そのあちこちで取り組まれることが、動植物の生態を考えたとき必要不可欠に思っております。

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