【FX】複数口座を作るメリットと損をしない組み合わせ
個人トレーダーの平均的な口座の所有数は3~5個程度と言われており、複数の口座を所有することは、もはやFXの常識となっています。
しかし、今までFXの経験がない方、1つの口座しか持っていない方は、次のように感じるのではないでしょうか。
- 複数の口座を所有することに、何の意味があるのだろう?
- 1つの口座での運用は、何かデメリットがあるの?
- サブ口座におすすめなFX会社を知りたい!
そこで本記事では、上記の悩みを解消できるよう、複数の口座を所有するメリット・デメリット、そしてサブ口座に最適なFX会社を紹介したいと思います。
FXにおける複数口座の運用は、自分の大切なお金を守るテクニックの1つなので、ぜひとも習得してみてください。
目次
FX複数口座のメリット1:取引スタイルの使い分けができる
多くのFXトレーダーが、自分の取引スタイルに合わせて口座を使い分けています。
ここで意味する取引スタイルとは、「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「長期トレード」などがあり、それぞれどのような特徴があるか以下より解説していきます。
スキャルピングとは
スキャルピングとは、秒単位で取引を繰り返す売買手法のことです。
頻繁に取引を繰り返すことでサーバーに負担が掛かってしまうため、FX会社によっては禁止されていることもあり、仮に挑戦するのであれば、公式に認められている口座を選びましょう。
また、即座に利益確定できて資金効率が良い反面、予測が難しいというデメリットもあり、投資というよりは、投機(運要素が強いこと)になりやすいため注意が必要です。
デイトレードとは
デイトレードとは、その名の通り、1日で取引を完結させる売買手法です。
ポジションを翌日に持ち越さないため、朝方に起こりやすい急激な値動きや、週明けの「窓開け」を避けれるため、リスクの少ない王道的な取引です。
しかしその一方で、チャートを見る時間が長くなってしまったり、その日中取引を手じまいするため、時には強い意志力を持って損切しなければなりません。
それらを通してFXの基本や、醍醐味を味わえる取引スタイルになります。1回のトレードリスクは少なめなので、初心者の方はデイトレードから始めてみると良いでしょう。
スイングトレードとは
スイングトレードとは、2~3日から数週間かけてポジションを保有する、比較的期間の長い売買手法です。
ある程度の値動きの予測がつけば、その後はチャートを見る必要がなくなるため、日中忙しいという人でも、スイングトレードであれば取引することができます。
ただ、相場をチェックしないということは、その分不慮の事象に対応が利かなくなるため、各ポジションごとに「指値注文」「逆指値注文」を設定しておくべきでしょう。
長期トレードとは
長期トレードとは、数カ月から年単位にかけてポジションを保有する、最も期間の長い売買手法です。
また為替レートは、長期になるほど注文当初から乖離する可能性が高く、含み益の誘惑を断ち切る意志力と、含み損に耐えきれる資金が必要になります。
頻繁に取引するのが辛い、またはスワップ目的でFXに取り組みたい人は、この長期トレードが有効となるでしょう。
FX複数口座のメリット2:リスクを分散できる
リスクとは「危険性」という意味で使われがちですが、本来の意味は「不確実性」です。
そしてFXには、予測不能な事態が数多くあり、そういったリスクを緩和するためにも、口座を分散させておく必要があります。
それでは、具体的にどういったリスクがあるのか、以下より見ていきましょう。
急激な値動き
FXの相場は、時として大きな値動きを見せ、その動きに対応できなかったトレーダーは、強制ロスカットによって退場を余儀なくされます。
この時、仮に運用する口座が1つしかなければ、1回の失敗で全てを失ってしまうことになるのです。
もちろん、そうならないよう取引のスキルを高めることは重要ですが、「絶対」「確実」という概念が通用しないのが相場の世界。
全ての資金を失わないためにも、再起を図るチャンスを残すためにも、あらかじめ資金を口座ごとに分散させておくことが、トレーダーにできる最善の対策でしょう。
システムトラブル
FXのリスクは、常に相場の中から生まれるとは限りません。
FX会社の管理するシステムは、時にトラブルを生じることもあり、そうなってしまった場合、トレーダーにはお手上げ状態で打つ手なしです。
相場の状況を確認しようにも、サーバーがダウンして為替レートが表示されない…。
資金を移動させたり、新規に注文を発行しようと思っても、マイページにすらログインできない…。
こういったトラブルはどこのFX会社でも起こり得ることなので、やはり資金を1つの口座に集中させるのは危険であると言えるでしょう。
FX複数口座のメリット3:キャッシュバックを受け取れる
FXは取引だけでなく、口座開設のキャッシュバックを活用することで、賢く稼ぐことができます。
今すぐにでもできて、簡単に数万円以上稼ぐことが可能なので、ぜひ挑戦してみてください。
口座開設のキャッシュバックボーナスとは
新規の口座開設に加えて、取引量の条件をクリアすることで、キャッシュバックを受け取ることができます。
FX会社によって条件は大きく異なりますが、中には初心者&少額資金からのスタートでも達成できるところもあるため、これを活用しない手はありません。
慣れてくれば、FX口座を開くたびに1~2万円のキャッシュバックを回収することも可能なので、副業の一環としてもおすすめです。
各FX会社がどのようなキャッシュバックを行っているのか知りたい!という方は「【FX】口座開設キャンペーンの秘密!キャッシュバックで賢く稼ぐ方法を紹介」こちらの特集記事をご覧ください。
メイン・サブどちらにも!おすすめのFX口座を紹介
ここからは、メイン口座・サブ口座どちらにもおすすめなFX会社を見ていきましょう。
代表的なトレードスタイルである「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「FX自動売買」に分類して紹介していきますので、好みや目的によって使い分けてみてください。
スキャルピングにおすすめのFX口座
スキャルピングを始めるには、まずはスキャルピングが認められているFX口座を選ばなければなりません。
そして手数料負けしないために、スプレッドの狭い口座を選ぶことは重要ですが、それ以上に意識すべきは「約定力」です。
トレーダーの注文を正しく確実に約定させる力のことであり、約定力が弱ければ、想定より少しずれこんだ位置で約定することになります。
思い通りの取引が出来ないとなれば、勝てた取引を逃すことにもなりかねません。
そのためにも低スプレッド&強い約定力を持ったFX会社を選ぶことをおすすめします。
デイトレードにおすすめのFX口座
デイトレードは王道的なトレードスタイルであるため、口座自体も、多くのトレーダーが支持する人気な口座を選ぶべきです。いずれもスプレッドが低く、頻繁に取引を繰り返しても手数料が気にならないというメリットがあります。
DMM FXは本番の取引で実際に配信しているレートと同様のレートでデモトレードも可能なので、まずはデモトレードで練習をしてデイトレードにチャレンジするのもいいですね。
マネーパートナーズは、0.0銭のスプレッドで取引できる通貨もあり、コストをかけずにデイトレードを始めることができます。
スイングトレードにおすすめのFX口座
FX相場のほとんどが「レンジ相場(一定のレートを往来する相場)」で形成される以上、一度抱えた含み損を抱えたとしても、その後元の水準まで回復する可能性は高いです。
つまり、ポジションを保有する期間が長めのスイングトレードであれば、含み損を挽回するチャンスに恵まれ、収支が安定しやすい利点があります。
上記の会社のようにスワップポイントが多く付与される口座を選ぶことをおすすめします。毎日積みあがるスワップポイントを実感できれば、仮に含み損を抱えたとしても気持ち的に楽であり、含み損を上回るスワップポイントが貯まるまで「待つ」という戦略も取れます。
長期戦が想定されますので、余力資金とレバレッジ管理を意識して、強制ロスカットされないよう適切な運用を心がけてみて下さい。
FX自動売買におすすめのFX口座
上記のFX会社の持つFX自動売買システムには、それぞれ違った特徴がありますが、共通して言えることは、裁量トレードよりも稼ぎやすいという点です。
初心者が勝ちにくいのは、感情やメンタルのコントロールが難しいからであり、だとすれば、それらを一切排除できるFX自動売買システムに軍配が上がるでしょう。
事実として、FX自動売買システムの利用者の多くが安定的に利益を上げており、どれらくらいのリターン率になるのか、その詳細は各FX会社のホームページから読み取ることができます。
使い方や設定がわからなくとも、ボタン1つで上級者のシステムをコピーできる機能もありますので、特に勉強する必要はありません。
相場と上手く噛み合えば、始めたその日から利益を得ることも可能なので、相場に時間は割けないけど副収入は欲しい…という方におすすめです。
複数のFX口座開設にはデメリットがある?
複数の口座を開設するにあたって、何かデメリットはあるのでしょうか?
実際のところ、デメリットと呼ばれるほど致命的な欠点はなく、気にしない方が多いと思われますが、強いて挙げるなら以下より紹介する2項目です。
メールや通知が多く届く
口座を開設すればするほど、その分FX会社から多くのメールや通知が届くようになります。
最新の情報を知れるので人によってはメリットに感じると思いますが、メールを圧迫したり、プッシュ通知によって作業や集中力が断たれることを考えれば、素直に喜べるものではありません。
ただ、設定によって通知OFFにできたり、またメールの配信停止措置を行うことで、これらのデメリットは簡単に解消できるので、あまり気にしすぎる必要もないかと思われます。
口座管理の手間
FX会社によって、口座のスペックや仕様は大きく異なり、その分管理する手間が増えていきます。
それぞれの口座にいくらの資金が振り分けられているか、またスプレッド・スワップ・ツール・アプリ等の違いを使いこなせるようになるには、それなりに時間が必要です。
FX会社によっては、長期間口座を使用していないと口座管理手数料がかかる場合もあるので注意して管理していく必要があります。
これらは、自身の行動によって対応できるものではありますが、やはり慣れないうちは大変に感じることでしょう。
複数口座ならではの運用方法
FXは「注文」と「決済」を繰り返す単純な運用だけでなく、複数口座を持つ人にしかできない、一風変わった運用方法が存在します。
ここでは、そんな複数口座ならではの運用を紹介していきましょう。
難しいものではなく、初心者にも理解できるよう分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
スワップポイントのアービトラージ
スワップ投資は、毎日コツコツと金利収入が入る一方で、為替差益で負けてしまうリスクがあります。
そのリスクをなくせる方法がアービトラージ(裁定取引)であり、一時はFXの必勝法として、流行しました。
どのような取引かと言えば、まず対象となる1つの通貨ペアを2つの口座を用いて両建てします。
この時のポイントとしては、両建てすることによって、スワップポイントがプラスになる口座の組み合わせを選ぶことです。
- A口座:買いスワップ「+5」 & 売りスワップ「-5」
- B口座:買いスワップ「+4」 & 売りスワップ「-4」
この時、A口座で買い注文、B口座で売り注文を入れて両建てすれば、為替リスクなしで+1のスワップポイントを受け取ることができます。
(そんなに都合よくアービトラージできる組み合わせが見つかるの?)
このように思われるかも知れませんが、FX会社によってスワップポイントは大きく異なるため、実は組み合わせは無数に溢れていたりします。
FXでもっとも手堅く稼げる手法になるので、裁量トレードでうまく稼げないという人は、アービトラージを試してみてはいかがでしょうか。
ミラートレード
FX取引を上達させる、もっとも効率的な方法は、上級者から学ぶことです。
そして「学ぶ」の語源は「まねる」からと言われるように、上級者の取引をそのまま真似る、いわゆるミラートレードをご存知でしょうか。
最近では、SNS上でポジションや指値状況を公開するトレーダーが増えており、その中には年間1億円以上稼ぐ凄腕のトレーダーも存在します。
FXで勝つための知識・経験・スキルが備わっていなくとも、そういった人たちと同じように取引すれば、全く同じ結果が得られるというわけです。
しかし、全てを真似したところで、自分の本当の成長には繋がりません。
そこでおすすめしたいのが、例えばミラートレード用のA口座、実力を試すためのB口座、といったふうに口座を分けて運用することです。
ミラートレードによって学んだ内容を活かすため、実力を試せるメインの口座があれば、きっと自分の成長に気づけるようになるでしょう。
自動売買システムと裁量取引の比較
最近では、あらかじめ組まれたアルゴリズム通りに取引を行う「システムトレード」や「FX自動売買」の活用も広がりつつあります。
おそらく初心者の方からすれば、どの取引が自分に向いているのか、いまいち見当がつかないのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、複数の口座を開設して、同時並行で取引を進めるというやり方です。
始めのうちは、自動売買の運用成績の方が勝ると思いますが、自分の「裁量トレード」が「システムトレード」の成績を上回るまで、スキルを磨き続けてみてください。
優秀な競争相手を自分で用意できるというのも、複数口座を持つ人ならではの強みなのです。
FXの確定申告は複数口座だと面倒になる?
最後に紹介するのは、FXの確定申告に関する情報です。
FXの収入は「雑所得」に計上され、年間20万円以上を超えるようであれば、確定申告しなければなりません。
そこで気になるのが次の疑問です。
(複数の口座で取引を行い、それぞれ利益を上げることができたとしたら、確定申告はどうなるのだろう?)
ただでさえ面倒に感じる確定申告が、もっと複雑になるのではないかと、不安に感じる方もおられると思いますので、この辺の内容について、しっかり解説していきます。
結論:複数口座で運用しても、確定申告は簡単!
結論からお伝えすると、確定申告の処理は口座が1つであろうが、2つ以上あろうが、やることは変わりません。
基本的な流れとしては、「年間損益の計算」「申告書を作成」「納税」などがありますが、「年間損益の計算」において、全ての口座の損益を合算して申告すれば良いだけなのです。
また、各FX会社のマイページ画面にて「年間損益報告書」を印刷できますので、計算もほとんど自分で行う必要はありません。
一度でも経験すれば、20分ほどで確定申告を済ませることができるでしょう。
FXの複数口座開設はメリットが多い!
本記事では、FX口座開設の審査について、以下のポイントをお伝えしました。
- 複数口座の3つのメリット
- 複数口座ならではの運用
- メイン・サブ口座におすすめなFX会社
- 複数口座の運用と確定申告について
記事内でお伝えした通り、FXにおいて複数口座を持つことには様々なメリットがあり、一方で代償はありません。
とりあえずやっておいて損することはないので、まだ口座を1つしか持っていないという方は、ぜひ検討してみて下さい。
初心者で、分散するほど資金を持っていないという方でも、まずは口座開設から進めて、キャッシュバックを順々に回収するというのも一案です。
その頃にはFXの基本や、始めた頃以上の資金を蓄えていることでしょう。
以上、参考にしていただければ幸いです。