設立趣旨

設立趣旨

今、日本は大きな社会的変革期を迎えています。これまでの社会システム全体が制度疲労を起こし、あらゆる分野でマヒ状態に陥っています。グロ-バル化、市場化、少子・高齢化、情報化といった大きな波に、日本社会は対応できなくなっているのです。

これからは、カネやモノが豊かさの指標である時代から、人間としての豊かさを追求する時代に移行しつつあります。そこでは、多様な価値観をもった市民同士が自律と協働に基づいてゆるやかにネットワークしていくことが求められています。

その新しい時代を切り開く原動力になるとして注目を集めているのがNPO(民間非営利組織)です。あらゆる分野で、行き詰まりを打開する活躍をしているのがNPOです。行政や企業だけでは解決不可能となった社会の諸問題について、NPOが本来の意味での第3セクターとして、その解決の糸口を見いだしています。

ひるがえって、奈良の状況を見てみますと、大阪のベッドタウンとして人口は急増する一方、これといった大企業もなく、行政だけが肥大化して、社会の変化にすばやく対応していけない状況にあります。何から何まで行政がやるのが当たり前で、県民の側もしてもらうのが当たり前という意識が強く、市民活動があまり活発でない状況が続いてきました。

しかし、奈良を愛し、奈良を終の住処にしたいという熱い思いをもった人たちが、地域を変えようとする動きも着実に始まっています。ただその動きは芽生えたばかりで、まだまだ大きなうねりにはなっていません。

そうした状況を打破し、豊かに暮らせる地域づくりを奈良に定着させるためには、歴史のふるさと奈良にふさわしいNPOのあり方を模索していくことが重要になります。そのために今最も求められているのは、あらゆる分野で立ち上がったNPOが、しっかりとした活動基盤をもつまでのサポートです。もちろん立ち上げの際の支援だけではなく、異分野のNPOとの情報交換を通じたネットワークづくりも重要です。NPOと行政や企業との橋渡しをする組織も必要とされています。

こうしたNPOにとって必要な、あらゆる形の支援が受けられるよう環境づくりをしていくために、奈良NPOセンターを設立しました。